水晶デバイスは、大変分かりやすい形状をしているものもあり、このタイプは比較的簡単に特定が可能なのですが、最近はモジュールの中に複数のICと一緒に組み込まれていて見分けるのが難しいものや、小型化が進み、うっかりするとセラミックコンデンサと見間違えてしまう程、小さなものがあります。大切な機能を担う製品ですが、探すのが難しいと感じるくらい小型化できる理由は、世界の水晶デバイスのおよそ7割が日本製品という事にあるのかも知れません。日本水晶デバイス工業会(QIAJ)によりますと、2008年度における水晶デバイスの生産高は112億個以上とのことです。
複雑な動作を実行する際の基準になる信号を発する水晶デバイスは、携帯電話のみならず、家電製品、自動車、医療機器など、様々な分野で使用されています。携帯電話を分解すると大きくロゴや会社名が刻印されている外国製ICを見て存在感を感じる事はありますが、これらをコントロールする信号を生成する小さな部品の殆どが日本製というのは、地味ではありますが縁の下の力持ち的な日本企業の底力そのものと感じます。
朝のラッシュ時にJR山手線を30秒に1本のペースで運行する技術は、外国の鉄道関係者からは「まさに神業」と称えられています。秒単位で巨大な列車を運行する能力と、精密機器の動作を統一させる水晶デバイスの機能・・・両方を達成できるのは、世界広しと言えども、日本だけなのかも知れません。 |