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半導体情報編頼れるエンジニアの知恵袋
エンジニアの皆様に、普段のお仕事の中でいまさら聞けない情報や、無くてはならない基礎知識など役立つ情報をピックアップしてご紹介しています。
エンジニア1年生からベテランエンジニアまで、ふとしたときの『知恵袋』として、ご活用いただければ幸いです。 ダイオードの種類代表的なダイオードの種類と、その特長をまとめています。
トランジスタの種類代表的なトランジスタの種類と、その特長をまとめています。
抵抗内蔵トランジスタの基本抵抗内蔵トランジスタは、バイポーラトランジスタに抵抗を追加したもので、デジタルトランジスタとも呼ばれます。
(1)抵抗R1について 抵抗R1の役割:入力電圧を電流に変換してトランジスタの動作を安定させる。バイポーラトランジスタは、入力( ベース端子)にICなどの電圧出力を直付けして電圧制御で動作させると、動作が不安定になります。ICとベース端子の間に抵抗(入力抵抗)を入れて電流制御として動作させることで動作を安定させることができます。これは、出力電流は入力電圧に対して指数関数的に変化しますが、入力電流に対してはリニアに変化するためです。 この入力抵抗を内蔵したのが、抵抗内蔵トランジスタの抵抗R1です。
入力が電圧の場合と、電流の場合のトランジスタの動作を比較してみます。
入力-出力特性を見ると、右側の電流制御では出力は入力に対してリニアに変化しているのに対して、左側の電圧制御では出力は入力に対して指数関数的に変化することがわかります。つまり、電圧制御では、ごくわずかな入力の変化で出力電流が大きく変化してしまい、動作が不安定になってしまいます。 たとえば、右側のグラフでは、入力電流が40μAから80μAに2倍変化したときに出力電流は9mAから18mAに2倍になりますが、左側のグラフでは入力電圧が0.7Vから0.8Vにわずか14%だけ変化しただけで出力電流は10mAから70mAに7倍にもなってしまいます。これでは、入力電圧にわずかなノイズが入っただけで出力電流が大幅に変化してしまい、実際の使用には適しません。 このように、バイポーラトランジスタは電流制御のほうが安定するため、ICからの電圧出力をベース電流に変換するのに入力抵抗R1が必要になります。デジトラはこのR1を内蔵しているので、部品点数やスペースの削減に適しています。
(2)抵抗R2について 抵抗R2の役割:リーク電流を吸収し、誤動作を防ぐ。抵抗R2は、入力側から入ってくるリーク電流やノイズなどをグランドに落とすことでトランジスタの誤動作を防ぎます。
微小な電流なら入力電流は全てグランドに落ちますが、入力電流が大きくなると、入力電流の一部がトランジスタのベースに入りはじめ、トランジスタがONします。 入力電力が小さいとき
入力電流が小さいときは、すべての入力電流がグランドに落ち、トランジスタはONしない。(リーク電流などで誤動作しない) 入力電力が大きくなると
入力電流が大きくなると、一部の入力電流がベースに入り、トランジスタがONしはじめる。(通常のON状態になる) このように、抵抗R2によって安定動作が実現されますが、トランジスタをONさせるためにある一定以上の電圧が必要になります。
抵抗内蔵トランジスタの計算方法(1)ベース電流の計算 ベース電流の計算を実際の抵抗内蔵トランジスタを例に以下で説明します。L抵抗内蔵トランジスタの動作時には内蔵トランジスタのエミッタ-ベース間(EB間)の順方向にベース電流が流れているため、EB間には順方向電圧(25℃で約0.7V) がかかっています。抵抗内蔵トランジスタでは内蔵トランジスタのEB間と抵抗R2が並列に接続されているため、R2にも同じ0.7Vが印加されています。したがって R2にはIR2=0.7V/10kΩ=70μAの電流が流れていることが分かります。
![]() 入力電圧Vinが5Vの場合、IN端子の電位が5Vで、内蔵トランジスタのEB間電位差が0.7Vなので、抵抗R1の両端には5V-0.7V = 4.3V の電圧がかかっていることが分かります。したがって、R1にはIR1=4.3V/10kΩ = 430μAの電流が流れていることが分かります。
![]() したがって、内蔵トランジスタのベースには430μA-70μA=360μAの電流が流れていることが分かります。
![]() このような計算で内蔵トランジスタに流れるベース電流を計算することができます。抵抗内蔵トランジスタを十分ONさせる( = 出力電圧Vo(on)を小さくする) には出力電流 Io が内蔵トランジスタに入るベース電流の10~20倍程度以下になるように出力電流 Ioや入力電圧Vinを調整して下さい。入力電圧Vinが足りなくて、 十分な出力電流を流せない場合は、入力抵抗R1の小さいタイプの抵抗内蔵トランジスタをご使用ください。
![]() 温度が25℃のときはエミッタ-ベース間順方向電圧は約0.7Vですが、温度が変化した場合、順方向電圧は1℃上昇する毎に約2.2mV 減少します。例えば50℃のときは0.7V(- 50℃-25 ℃)×2.2mV=0.645V程度になります。逆に、- 40℃に低下した場合は0. 7+ (25℃-(- 40℃))×2. 2mV=0. 843V程度になります。このように、温度によっても順方向電圧 VFは変化しますので、ご注意ください。また、25℃においての順方向電圧0.7Vもあくまでも目安です。±0.1程度上下することがありますのでご注意ください。
加えて、内蔵抵抗R1、R2には±30%程度のばらつきがありますので、上記の計算は目安と考えて、抵抗値が最悪の場合を考えて計算ください。 (2)最低必要な入力電圧(駆動電圧)の計算 抵抗内蔵トランジスタをONさせるための入力電圧(駆動電圧)を、実際の抵抗内蔵トランジスタを例に以下で説明します。抵抗内蔵トランジスタの動作時はEB間に順方向電流が流れているので、(EB間電圧)=(EB間順方向電圧:約0.7V)=(R2の両端にかかる電圧)が成り立ちます。
抵抗内蔵トランジスタの動作時には内蔵トランジスタのエミッタ-ベース間(EB間)の順方向にベース電流が流れているため、EB間には順方向電圧(25℃で約0.7V)がかかっています。抵抗内蔵トランジスタでは内蔵トランジスタのEB間と抵抗R2が並列に接続されているため、R2にも同じ0.7Vが印加されています。 したがってR2にはIR2=0.7V/10kΩ=70μAの電流が流れていることが分かります。 ![]()
このR2に流れている70μAは、R1にも流れています。したがって、R1の両端には70μA×10KΩ=0.7Vの電圧がかかっていることが分かります。このR1の0.7Vと、内蔵トランジスタのEB間の0.7Vを合わせて、抵抗内蔵トランジスタをONさせるためには合計1.4Vの入力電圧が必要なことが分かります。
以上より、抵抗内蔵トランジスタをONさせる電圧V(i on)を一般化すると、順方向電圧をVfとしてV(i on)=(Vf/R1)×R2+Vfとなります。 この結果から、抵抗内蔵トランジスタのON電圧はR1とR2の比率で決まることが分かります。
実際には抵抗値比率とVfのばらつきによって上記の駆動電圧は20~30%程度のばらつきがあるほか、温度変化による変動もありますのであくまでも目安とし、実際にご使用の際は十分マージンを持って設計してください。正確には、25℃においては出力電流が100μA程度の場合はVf=0.5~0.6V程度で、出力電流が1mA程度の場合はVf=0.6~0.7V程度を目安に計算してください。
以上で計算した電圧はあくまでもONし始める電圧です。実際にある程度の出力電流を流すためには、上記の条件の他に出力電流の1/20程度以上の電流を内蔵トランジスタのベースに入れる必要がありますので必要な入力電圧はもっと大きくなります。 以上の例ではNPN型で考えましたが、PNP型でもVfの値がほとんと同じなので同様の計算が成り立ちます。 ICパッケージの種類代表的なICのパッケージの一覧です。IC選択時の参考にして下さい。
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