14. 絶対単位としてのデシベル

本来デシベルは、常に2つの値を必要とする相対単位ですが、以下の表のように、ある基準の大きさを0dBとしてあらかじめ取り交わすことによって、絶対単位として用いることもあります。

記号 0dBの基準 説明

dBm

0.775V

電話回線用に使われる600Ωのインピーダンスに1mWの電力が掛かっているときの電圧を基準とした単位です

dBv

0.775V

インピーダンスに関係なく0.775Vを基準としたときの表示です。dBvのvは小文字で表示します。

dBV

1V

インピーダンスに関係なく1Vを基準としたときの表示です。dBVのVは大文字で表示します。

dBW

1W

1Wを基準としたときの表示です。

dBSPL

(パスカル)

音圧レベル(SPL :Sound Pressure Level)のデシベル表示です。0dBSPLのは、1kHzの周波数の音を人間の耳で聞き取れる最小限の音圧レベルです。

dBi

アイソトロピック・アンテナの利得

すべての方向に均等に電波を放射する仮想的なアンテナ(アイソトロピック・アンテナ)を基準としたアンテナの利得。絶対利得とも呼びます。ダイポール・アンテナを基準としたdBd表記と比較すると、dBi表記の方が2.15だけ大きくなります。すなわち、が成り立ちます。

dBμ

1μVrms

1mの高さにある標準アンテナが1μVの電圧を検出する電波強度を0dBとした場合の電界強度の単位です。主に通信分野で使われます。