36. 基本組み合わせ論理回路

AND(論理積)やOR(論理和)、NOT(論理反転)を組み合わせることで、さまざまな複雑な論理回路を構成できます。ここでは、アダー(加算器)とスリーステート・バッファについて、回路動作と回路図、真理値表を説明します。

論理回路 説明 回路図 真理値表

アダー
(加算器,Adder)

半加算器
(Half Adder)

入力A、入力Bという2つの2進数の同じけた同士を演算し、そのけたの演算結果を「出力(S、Sum)」で出力し、けた上がり分を「けた上がり出力(C、Carry out)」で出力する論理回路です。ANDとOR、NOTの3種類の論理回路で構成できます。

入力A、入力B、出力(S、Sum)、けた上げ出力(C、Carry out)

全加算器
(Full Adder)

入力Aと入力Bという2つの2進数の最下位以外の同じけた同士を演算し、その後下位からのけた上げ入力Xとの演算も実行し結果「出力(S、Sum)」を出力する論理回路です。下位のけた上げ出力Cを、上位のけた上げ入力Xに接続することで、任意のけた数の2進数の加算が実現できます。1つの全加算器は、2つの半加算器と1つのORから構成されます。

入力A、入力B、けた上げ入力X、出力(S、Sum)、けた上げ出力(C、Carry out)

スリーステート・バッファ
(Three-State Buffer)

スリーステート・バッファ

出力Yを高インピーダンス( フローティング)の状態に、ゲート入力Gを使って設定できる出力回路を「スリーステート」と呼びます。ゲート入力Gで、入力信号Xをそのまま出力するか、もしくは出力を高インピーダンスの状態に設定するかを切り替えられます。

入力X、ゲート入力G、出力Y

双方向バッファ

スリーステート・バッファを2つ組み合わせて、データ伝送の向きを切り替えることを可能にした回路です。ゲート入力Gがロー(L)のとき、データはYからXの方向に伝わり、ゲート入力Gがハイ(H)のときはXからYの方向に伝わります。

入力(出力)X、ゲート入力G、出力(入力)Y