38. ダイオードの種類

代表的なダイオードの種類と、その特長をまとめました。

ダイオードの種類 特長

PN接合ダイオード

p型半導体とn型半導体を接合させたダイオードです。シリコンやゲルマニウムが材料として用いられます。整流用に用いられる場合は、比較的大きな電流が流せるように設計されています。また、小信号用に用いられる場合は電流は小さめですが、オン/オフの切り替えが高速に実行できるように設計されています。

1SS□□□
(一般用)

1SR□□□
(整流用)

ショットキ・バリア・ダイオード

金属と半導体が接触したときに生じるショットキ・バリアを利用したダイオードです。立ち上がり電圧は低く、一方の端子が金属であるため、高速なスイッチングが可能です。

pinダイオード

静電容量の削減を目的に、p型半導体とn型半導体の間に真性半導体を挟み込んだ構造を持つダイオードです。高速なスイッチングが可能です。

1SV□□□

エサキ・ダイオード
( トンネル・ダイオード)

エキサ・ダイオードはトンネル効果を利用した負性抵抗の領域を持ちます。マイクロ波の発生源に多く用いられます。

1SE□□□

ガン・ダイオード

ガン・ダイオードはn型GaAs(ガリウムひ素)結晶に電極をつけたもので、負性抵抗の領域を持ちます。マイクロ波の発生源に多く用いられます。

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インパット・ダイオード
(なだれ走行ダイオード)

pn接合に逆電圧をかけた場合に発生する雪崩降伏(アバランシェ降伏)を利用し、負性抵抗の領域をもつダイオードです。マイクロ波の発生源に多く用いられます。

1ST□□□

可変容量ダイオード
(バリキャプ)

pn接合に逆電圧をかけた場合に、端子間の静電容量が変化するダイオードです。空乏層の広がりによって容量が変化しています。ラジオなどの電子同調回路に多く使用されます。

1SV□□□

ツェナー・ダイオード
(定電圧ダイオード)

pn接合に逆電圧をかけた場合に発生する雪崩降伏(アバランシェ降伏)を利用し、定電圧を発生させるダイオードです。

1SZ□□□