66. コンデンサの種類

代表的なコンデンサの種類と、その特長をまとめました。

コンデンサの種類 特長

アルミ電解コンデンサ

誘電体として、アルミニウム電極表面に形成した酸化皮膜を用います。酸化皮膜表面に隙間無く対向する電極を密着させるために、電解液を含浸した紙が用いられます。端子に極性があり、使用時には注意が必要です。大容量ですが、インダクタンス成分が多く、周波数特性は劣り、主に電源の平滑化用に使用されます。

アルミ固体電解コンデンサ

アルミ電解コンデンサの電解液の代わりに電荷移動錯体、または導電性高分子を用いたものです。

タンタル電解コンデンサ

電極にタンタルを用いた電解コンデンサ。容量も大きく、温度特性、周波数特性共にアルミ電解コンデンサより優れています。 端子には極性があり、使用時に注意が必要です。

セラミック・コンデンサ

電極間の誘電体としてチタン酸バリウムなどの誘電率の大きなものが使われています。インダクタンス成分が少なく高周波特性が良いので、高周波信号成分のバイパス用途によく使われます。

マイカ・コンデンサ

誘電体として、マイカ(雲母)を用いたコンデンサ。温度特性が良く、容量精度が高いのが特長です。

マイラ・コンデンサ
(ポリエステルフィルム・コンデンサ)

薄いポリエステル・フィルムを両側から金属で挟み、円筒状に巻いたものです。インダクタンス成分が多いため、比較的低周波の回路で使用されます。

酸化ニオブ・コンデンサ

誘電体として、ニオブ金属粉末の焼結体表面に形成した酸化ニオブを用います。タンタル電解コンデンサと同等の性能を示しながら、難燃性が高いなどの特長があります。端子には極性があり、使用時に注意が必要です。

電気二重層コンデンサ

固体電極と電解液の界面において、イオンと電荷担体が整列する現象(電気二重層)を利用し、イオンと電荷担体の間隔を誘電体として用いています。超大容量が特長で、電子機器のメモリーや時計回路におけるバックアップ電源として用いられます。端子に極性があり、使用時には注意が必要です。