76. 制御方法概要
(1)制御の定義
制御とは、JIS Z 8116によると「ある目的に適合するように、制御対象に所要の操作を加えること」 と定義されています。
制御の方式は、大きく手動制御と自動制御に分類されます。
手動制御は人間により手動で制御が行われ、自動制御は制御装置によって自動的に制御が行われます。
自動制御は、フィードフォワード制御(開ループ制御)とフィードバック制御(閉ループ制御)とシーケンス制御に大別されます。
(2)フィードフォワード制御(開ループ制御)
フィードフォワード制御は「目標値、外乱などの情報に基づいて、制御量を決定する制御」と定義されます。
下図のように制御操作と出力が全く独立した制御です。
制御と出力の間にループが存在していないため、開ループ(オープン・ループ)制御とも呼ばれます。
(3)フィードバック制御(閉ループ制御)
フィードバック制御は「フィードバックによって制御量を目標値と比較し、それらを一致させるように操作量を生成する」と定義されます。
下図のように制御対象の出力が検出部によって検出され入力となり、何らかの形で制御量に影響を与えます。
制御と出力の間にループが存在するため、閉ループ(クローズド・ループ)制御とも呼ばれます。
(4)シーケンス制御
シーケンス制御とは「あらかじめ定められた順序、または論理にしたがって制御の各段階を逐次進めていく制御」と定義されます。
シーケンス制御の一般的な構成は下図のようになります。電気洗濯機や自動販売機などは、シーケンス制御されている機器の事例と言えます。