日本ケミコンの電気二重層キャパシタ
電気二重層キャパシタは通常の電池にはない大電流での入出力特性や長寿命・耐久性を有しています。
その特徴から、環境問題、エネルギー有効活用の対策として、環境負荷の低減や省エネルギー用途の蓄電デバイスとして期待されています。
日本ケミコンでは優れた蓄電デバイスとして電気二重層キャパシタに注目し、産業機械をはじめとする様々な分野での利用実績を積み上げてきました。さらに2012年より自動車用途への供給を開始しており、品質の高い電気二重層キャパシタとして知られています。
電気二重層キャパシタモジュール
複数のモジュールの連結が可能であり、お客様の希望する電圧・静電容量に対応することができます。 電気二重層キャパシタのケース・端子やモジュール各所へのアプローチしやすい形状を採用しており、 設計段階における評価・データの取得に最適です。 横置き対応セルを採用することで、低背化を実現し、自由度の高いレイアウトが可能となっています。
製品の特長
自由度の高いモジュール設計
複数のモジュールを直列、並列に連結することにより、希望する電圧、容量のモジュール設計が可能となります。
市販のラックと組み合わせることで数百ボルトのモジュールも作製することができます。
実験用モジュールとして最適
トップカバーの取り外しが可能。バスバーを利用した試験中の電圧の測定や熱電対を利用することで、セルの側面温度やバスバー温度（セル温度）を測定できます。
※取り扱いには十分注意してください。
安全設計 モジュール状態の検知機能を標準搭載
電圧均等化回路、過電圧検知回路、温度監視用サーミスタを標準で搭載しています。
ご購入後、追加の加工が必要なく、安全に使用することができます。
大電流用途 1000A, 1sec
モジュールの低抵抗化を実現しており、瞬間的な大電流を必要とする用途に利用できます。 キャパシタモジュールを瞬間的に放電させることにより、ピークで1000A以上の大電流を取り出すことができます。 他の蓄電デバイスと異なり、繰り返しの大電流でも劣化せず、大電流を必要とする用途にも使用できます。
様々な用途
キャパシタの特徴：大電流の充放電が可能、長寿命、安全性が高い。
キャパシタの特徴を生かした様々な用途で利用されています。
| 主な用途 | 使用機器 | 主な目的と効果 |
|---|---|---|
| 電力の貯蔵 | 道路鋲（太陽光発電＋LED） | 配線レスとメンテナンスフリー |
| 交通情報収集端末（太陽光発電＋センサー） | 配線レスとメンテナンスフリー | |
| LED街路灯（太陽光発電＋LED） | 配線レスとメンテナンスフリー | |
| 電力の安定化 | 大型瞬低対策装置 | 短時間大電力の瞬低対策（危機管理） |
| 電源アシスト | デジタル複合機（複写機） | 省エネ化、ウォーミングアップ時間短縮 |
| バックアップ電源 | 配電線故障監視装置 | 停電時の信号発信、メンテナンスフリー（危機管理） |
| 災害対策用自動販売機 | 停電時のバックアップ電源、手動式発電の蓄電（危機管理） | |
| 各種車載用システム | 電源の冗長性アップ、タフネス向上 | |
| エネルギー回生 | ハイブリット型トランスファークレーン | ディーゼルエンジンの小型化と省エネ化 |
| 電動式フォークリフト | バッテリーアシストによる稼働時間改善 | |
| ハイブリッド型建設重機 | ディーゼルエンジンの小型化と省エネ化 | |
| 輸送機器 | 燃費改善・CO²削減 |
安全性が高い材料
キャパシタの主な電解液の材料としては、プロピレンカーボネートとアセトニトリルが利用されています。
アセトニトリルは低粘度の溶媒であり、低抵抗化を実現するための材料として多くのメーカーで利用されています。
しかし、引火点、沸点が低く、発火につながるリスクが高く、人体への影響が懸念されています。
また、発火した場合、有毒なシアン化水素が発生することが分かっています。
日本ケミコンでは安全性を第一に考えた製品設計を行っています。
発火のリスクが低く、人体への影響が少ないこと、発火した場合でも有毒なガスが発生しないことから、
プロピレンカーボネートを選択しています。
長寿命 良好なサイクル試験特性
電気二重層キャパシタは化学反応を利用しない蓄電方法のため、長寿命となります。
下記のようなサイクルでは200万サイクル以上でも良好な特性を示すことが分かっています。
※上記は参考例となり、製品の実力を保証するものではありません。
条件により値が変動する可能性があります。